【インタビュー】新世代のシンガーソングライター“がらり”、ベールに包まれた素顔に迫る
新世代のシンガーソングライター“がらり”が11月20日に、1stデジタルアルバムとして『手のひら望遠鏡』をリリースした。がらりは作詞・作曲・映像・アートワークを自身で手掛けており、今作も様々な視点で楽しむことができる聴きごたえのある一作に仕上がった。曲ごとに“がらり”と表情を変えることができる、彼の正体はベールに包まれているため、今回Lotusではがらりがどんな人物なのか?作品への想いと合わせてメールインタビューを敢行した。
がらりが音楽を始めたきっかけ
Lotus初登場ですのでパーソナルな部分をお聞かせいただきたいのですが、元々はシステムエンジニアさんとのことで。まずは、シンガーとして歩み始めたきっかけを教えてください。
がらり:コロナ禍の頃に家にいる時間が増えたタイミングと、自分で音楽を発信してみたくなったタイミングがちょうど重なり、がらりというアカウントをTikTokで開設しました。
楽曲を届ける上で大切にしていることなどはございますか。
がらり:曲ごとに切り取ろうとしている心象風景や情景、メッセージに対してメロディーと言葉、コード感やアレンジ全てを同じ方向に調整しようとしています。
曲ごとに“がらり”と雰囲気が変わりますが、なぜそのようなジャンルでやっていこうと思われたのでしょうか。
がらり:元々色々なジャンルの曲を聴く方で、また自分自身がジャズをやっていたこともあって曲調としては幅を持って作れる方なのかなと自覚がありました。得意な部分を標榜するような活動名でもあります。あとシンプルに同じ曲調ばかり作るのは飽きてしまいますしね。
絶望から希望へのグラデーション
『手のひら望遠鏡』は、がらりさんの様々な表情が見える、遊び心満載のおもちゃ箱のような作品で素敵でした。今作のテーマに掲げたものをお聞かせください。
がらり:望遠鏡を覗くように14通りの人生の様々な瞬間を観測していく、そのような作品になっているかと思います。近年流行しているサウンドも、現代ポップスシーンではあまりない曲調も経由しつつ絶望から希望へのグラデーションを描きました。
『手のひら望遠鏡』の14曲ともに多彩な色を感じさせますが、共通する部分に“孤独”が寄り添っている印象でした。そこは軸に置いている部分ではあるのでしょうか。
がらり:まさしく1曲目の「さよならは真夜中に」で表現した真夜中の孤独を、14曲目の「パ―ティーチューン」で受容するようなそのような軸がアルバムを通して存在します。孤独は現代病として多くの人の中に常に存在するものですので、テーマとして避けることはできませんでした。
アルバムが仕上がってみた心境はいかがですか。
がらり:言葉やサウンド面を緩やかに繋げながらアルバムを通して聴けるようにアルバム全体を構成していったのですが、用意していたピースが狙っていなかった部分も綺麗につながった感覚があって、「導かれた」とは言いませんがある種の運命性を感じるようなアルバム制作でした。
アートワークもご自身で手掛けられているとのことですが、今作のアートワークで意識した点を教えてください。
がらり:「手のひらを通して宇宙を観測する」という構図を表現するために、透けた手の向こう側に宇宙を配置するようなデザインになっています。採用したデザイン以外にも候補のデザインを10個近く作って、中でも一番ポップな雰囲気のものが結果的にジャケットになりました。
媒体名である、Lotusは直訳すると花の蓮という意味になります。『手のひら望遠鏡』を花や植物に例えるならどんなイメージになりますか?花の名称でも雰囲気でも大丈夫です。
がらり:1日の中で花の色が変わる酔芙蓉(スイフヨウ)ですかね。多様な色を経過するアルバムですし、そしてアルバムの最後がお酒に酔うような雰囲気で終わる部分もピッタリ合うかなと思います。
今後どんな活動をしていきたいかや、ファンの方へメッセージをお願いします。
がらり:まだまだ走り始めたばかりですが、もっと多くの人に知っていただけるように引き続き頑張っていきます。ライブなんかもいずれは開催したいと思います。これからも“がらり”と変わり続けていく所存です。
該当する記事がありません。