【インタビュー】Lotus初登場!異色のアイドルグループ・22/7が開いた新たな可能性の扉に迫る
未来を不安がるより、今の最善を尽くせ
一方、天城さんが所属する、気の抜けたサイダーの『声優になりたくて』(通常盤収録)はまさに声優として活躍されているからこその説得力に溢れていました。
天城サリー:この曲は、今の自分というよりも、声優という職業を知って、なりたいと思い始めた中学生の頃の気持ちになって歌いました。なぜ、このタイミングで秋元先生がこれを書いたのか不思議ではあるんですけど、でも落ちサビの<声優になれるかな/そんな不安なんて持たずに/楽しみながら生きて行こう>っていう部分は、今、声優として活動させていただいている私にもすごく響いてきて。声優って役がひとつ決まっても、次の役はまたオーディション次第だったりしますし、いつまで続けられるかわからない不安がずっと付き纏うんですよ。だから<不安なんて持たずに/楽しみながら生きて行こう>って呼びかけてくれる歌詞にかなり救われて。
そういうところはきっと他の職業を目指している方にも当てはまる曲なんじゃないかなと思いますね。さっき、りのちも言っていたみたいに、何歳になっても夢を追い続けてほしいなと思うし、私もいつまでもやりたいことをやり続けていきたいので、力をもらえる応援歌として聴いてもらえたら嬉しいです。曲中の最初と最後のセリフは私が担当しているんですけど、そこもすごくグッときちゃうので。
天城さんでも不安になられるんですね。
天城サリー:なりますね。でも自分的には不安なことも、他の子の話を聞くとそうでもないなって思ったりもします(笑)。結構、私、今を生きるタイプなんですよ。どんな未来も確実に約束されていないと思っていますし、だったら未来を不安がるより、今の最善を尽くすほうがいいんじゃない?って。
ちらし寿司はたしかにかわいい
望月さんの所属する晴れた日のベンチが歌う『炭水化物祭り』(ATRI盤収録)はとにかくはじけまくっていますよね。
望月りの:この曲をいただく前に晴れた日のベンチのメンバーで、どんな曲がくるのかなって話していたんですよ。私たち後輩メンバーが入る前、卒業されたメンバーで構成されていた晴れた日のベンチはこういうハッピーな楽曲がメインだったんですけど、私たちが入ってからはパッション系でちょっとカッコいいタイプの曲が多くて。でも風の噂で次は従来のイメージに近い曲になりそうだと聞いていたので、だったら食べ物系がくるのかな?って予想していたんです。そしたら本当に食べ物系、しかもかなり大きな括りのタイトルで曲がやってきたという(笑)。
なにせ三大栄養素のひとつですから。しかも、祭り。
望月りの:ハッピーな気持ちだけで歌えるのがすごくいいなと思ってます。食べ物の名前ばっかり出てくるから、聴いているだけで食べたくなっちゃうんですけど(笑)。
わりとガッツリ系ですよね。
望月りの:そうなんです! パフェとかケーキとかかわいい感じのフレーズが出てくるかと思いきや、“カツ丼”とか“天丼”とか“生姜焼き”で(笑)。
四条月:“ちらし寿司”はかわいくて好きだよ。
望月りの:たしかにかわいいかも(笑)。私、ご飯大好きなんですよ。なので晴れた日のベンチのメンバーからは「これもう、りのの曲やん!」って言われてます。ライブでもすごく盛り上がるだろうし、お客さんとコール&レスポンスが楽しみな曲なので、みなさんにもぜひ叫んでほしいですね。
シャッフルユニットという小さな野望
ところで自分のユニット以外の曲ってどんな気持ちで聴いていらっしゃるんですか。
天城サリー:蛍光灯再生計画の曲はホント全部好きなんですよ。報われない女性たちの曲が私は大好きで(笑)。『赤いバラの理由』もすごくいいですよね。曲に自分の声が入っていないぶん客観視しながら聴けるので、かえって熱い気持ちになれるんです。
四条月:私は今回の『炭水化物祭り』を聴いたときに“ちらし寿司”がすごく気に入って。先日、『22/7 計算外』の番組収録があったんですけど、そのとき一緒だった、晴れた日のベンチの(相川)奈央と、気の抜けたサイダーの(西條)和さんと3人で「もしユニットでシャッフルするなら?」って話をしたときも「“ちらし寿司”って言いたいから「炭水化物祭り」がいいな」って言ったくらい好き(笑)。
望月りの:どちらのユニットの新曲もすごく好きなんです、私。過去の曲も含めて3ユニットともすごく個性に溢れていますよね。でも、もしシャッフルするなら気の抜けたサイダーの曲を歌ってみたいかも。ユニットカラーもサイダーはピンクじゃないですか。ピンクが大好きだから、超うらやましいと思っていたんです(笑)。私に、ゆるふわな雰囲気はないかもしれないですけど、シャッフルだったらその時間、頑張ってなりきれる気がするので。
疲れた心にはこのブーケを
シャッフルユニット、観てみたいです。さて、最後の質問なのですが、当サイトの“Lotus”という名前は“蓮の花”という意味がありまして。それにちなんで今回のシングルを花、あるいは植物でたとえていただけますか。
四条月:質問がかわいい!(笑)
天城サリー:今、ふと浮かんだのは、何かひとつのお花じゃなくて、小さな子どもがお庭に咲いているのを自由に摘んで作ったブーケみたいなイメージですね。大人だとどうしても統一感とか考えてしまうじゃないですか。子どもってひまわりとかチューリップとか、それちょっと合わないんじゃない?って思うものも気にせず、あれもこれも好きなものを入れると思うんですよ。
今回のシングルもカップリング含めて本当にいろんなタイプの曲が入っていて。でも、一見ごちゃごちゃなようで、もらったらすごく元気になれるっていう。そういうところも子どもの作ったブーケみたいだなって思いますね。疲れた心にいちばん効くブーケ。
望月りの:それって常識が捨てられてるってことですよね? 素晴らしい!(拍手)
お二人はどうですか。
四条月&望月りの:………………(悩)。
天城サリー:二人の分のお花も一緒にこのブーケに入れとこうか。なんのお花を入れたい?
望月りの:ひまわり! あと、コスモスとか!
四条月:じゃあ私はバラをお願いします(笑)。
素敵ですね。たくさんの人の手にそのブーケを届けていってください。
全員:はい! ありがとうございます!
TEXT 本間夕子
PHOTO Kei Sakuhara