岸田教団&THE 明星ロケッツ、「BERSERKERS」、気持ちの奮い立つ刺激をあなたに!!
攻めた音楽性を示した岸田教団&THE 明星ロケッツが伝えたメッセージとは…。
岸田教団&THE 明星ロケッツが、5年半ぶりになるオリジナルフルアルバム『BERSERKERS』を発売した。
本編には、 TVアニメ『転生したら剣でした』のOPテーマとなっていた「転生したら剣でした」も収録。荒々しきギターの音から始まる「転生したら剣でした」は、終始スリリングな演奏が、耳目を通り越し、脳内中を刺激的に駆けめぐる楽曲。
ヴォーカルichigoの攻めに徹した歌声も、触れた人たちの気持ちを嬉しく奮い立てる。間奏のオモチャの銃??を用いたギターソロも、興奮を呼び起こすスパイスになっている。
先にこの曲を知った上で、草野華余子が作曲した先行配信曲としてリリースになった『エイトビート・バーサーカー』に触れたときも、爆走するビートナンバーの上で荒ぶるギターサウンドや、攻めに徹したichigoの歌声。
さらに、強い意志を持って激流のような世の中へ飛び込んでいけとメッセージした歌に、心を激しく叩く衝撃を覚えた。アルバムの収録順は, 『エイトビート・バーサーカー』『転生したら剣でした』になっているが、このアルバム、触れた人たちの感情を熱く騒がせる楽曲を次々と打ち放つ構成を成している。
それは、続く『Outsider Frontrunner』や『Losers』にも言えること。気持ちを奮い立てるメッセージ曲を、岸田教団&THE 明星ロケッツは荒ぶるギターロックな演奏に乗せて次々と突きつける。
疾走感を抱きながらも、抑揚した歌声や、出会えた運命に喜びを覚える思いを記した『夜明けの境界』を、巧みにアルバムの流れに彩りを与えるブリッジにしながら、心の葛藤をさらけだした『midnight fox』を、後半を彩る曲として提示。それまでの楽曲がざらついた感触を持った曲たちと捉えるなら、『entertainment punks』では激しさの中にもカラフルな音も散りばめて表現。
『23時59分59秒』にichigoが綴った愛しい君への思いに胸をキュッと揺さぶられれば、ichigoが作詞作曲を手がけた『REWRITE THE WORLD』では、解放感を持った曲調の上へ、不安に悩まされながらも、一筋の希望を求めようとする思いを投影。
そこで光った小さな輝きを未来へ繋げるように、アルバムはミディアメロウな『旅路の果て』で幕を閉じる。この曲でichigoの歌声に触れていると、不思議と希望が花咲き、勇気が漲りだす。その思いが、触れた人の何かしら一歩踏み出す心の力になれたら幸いだ。
『BERSERKERS』というタイトルが示すように、いろんな心の葛藤へみずから戦いを挑むことで、それを輝きや未来への希望に変えていける。そんな心のドラマを味わえるアルバムだ。
初回盤のCD/Blu-rayに収録したライブツアー「岸田教団のぎゃくしゅう2023~味方にすると頼りなく敵に回すと鬱陶しい~」(2023.3.12 神奈川・川崎 CLUB CITTA’)にも触れ、観客たちの熱情した声もリアルに伝わる、あの臨場感あふれるライブ風景にも、ぜひ味わってもらいたい。
TEXT 長澤智典
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