【インタビュー】岩橋玄樹、フクロウのように静かなオーラをまとうことを目指して
2021年からソロアーティスト活動を行っている岩橋玄樹が、メジャー1stシングル『Dangerous Key』をリリースした。イントロが流れた瞬間に高揚感が走るような楽曲を目指し、何百曲ものデモを聴き込みながらたどり着いた一曲。今回は振付をあえて封印し、ロックテイストのサウンドに身を委ね、彼のクリアでありながらハスキーな歌声とパフォーマンスそのもので真っ向から勝負する。チャンスを前にして不安に思う気持ちは「永遠に消えない」と語るが、それでも目の前のことを一つひとつ丁寧に積み重ねていく姿勢が、この楽曲の芯を形作っている。またミュージックビデオに登場するフクロウにも、彼のアーティストとしての想いが込められているという。進化の途中にある現在地と、その先に見据える景色を語ってもらった。
ワクワクするイントロで始まる挑戦
岩橋さんにとってメジャー1stシングルとなる『Dangerous Key』ですが、表題曲はイントロから「何かが始まる」という期待感が高まるナンバーですね。制作されるにあたってたくさんのデモを聴かれたそうですが、『Dangerous Key』はどんな曲にしたいと考えられたのでしょうか?
岩橋玄樹:おっしゃっていただいたように、イントロが流れたら、『Dangerous Key』が来るんだというワクワク感を聴く人に持ってもらいたい、という話から曲を作り始めました。そこから本当に毎日、何百曲か覚えてないぐらいデモを聴いて。でも何回も聴いていると、逆に分からなくなってくるんですよね。
シングルとしてのリリースはもちろん、その後のライブでどう盛り上がれるかな、というところまでも考えないといけないので。いろいろみんなで話し合った結果、この『Dangerous Key』になりました。
楽曲のテーマとしては嘘偽りない自分というか、僕を応援してよかったな、とファンの方に思ってもらえるような存在でいたいですし。みんな誰しも完璧じゃなくて、どこか弱い部分だったり不安に感じることもあるけど、曲を通して背中を押していきたい、という考えもあって。その思いに沿った歌詞になっています。
ソロを始められて5年、ファンの人との信頼関係の中で、どのようなことを感じられましたか?
岩橋玄樹:僕が初めてステージに立ったのは16年前ですが、ソロになってもこれだけ多くのFairy(岩橋のファンの呼称)の方たちが今もついてきてくれるのは、本当に感謝でしかないですし。これが当たり前じゃないということは、毎日すごく実感しています。
リリース日にはオリコンシングルデイリーチャートで3位という結果をいただき、皆さんが本当に応援してくださっているのはもちろん分かっていますが、改めてその思いを感じることができてうれしかったです。それを踏まえて、また恩返しができたらいいな、と思っています。
『Dangerous Key』は応援してくれていた人たちにプレゼントする曲でもあったんですね。
岩橋玄樹:そうですね。これをリリースするまで本当にワクワクしていました。実際にこういうロックテイストの曲をみんな受け入れてくれたので、やってよかったと思いますね。
ロックのサウンドを背負うことに対しては、当初は慎重になられたそうですが。
岩橋玄樹:今までの楽曲は振付があったんですけれど、今回に関しては一切なくて。ミュージックビデオでも踊っていないし。歌とパフォーマンスで見せるので、強くやりすぎてしまうと、ついてこられないファンの方もいるかもしれないですし。そこは意識しながら、ロックだけれど、少しポップス要素も入っている感じです。
ご自身がバンドを背負ってやることについては、迷いはなかったのでしょうか?
岩橋玄樹:はい。そこに迷いはないですね。でも楽曲については、ファンの人たちが応援してみんなが盛り上がれるのか、いろいろ考えました。トラックとか、ベースやドラムのひとつの音とか、歌詞などで印象がガラリと変わるので。でもこの曲の反応を見ると、ファンの皆さんが受け入れてくれているなと感じます。
実際にバンドを率いてステージに立つことについて、今どんな思いがありますか?
岩橋玄樹:実際にライブをするのはこれからなので、まだ少し怖さというか、ドキドキはあります。お客さんにとっても初めての光景になるので、最初は「キャー!」というより、見入ってしまうと思うんです。
(※同インタビューはライブ前に取材をしております。)
その中で、自分はどういうパフォーマンスをして、どういう表情を見せていくのか。どのタイミングでお客さんが縦に乗ってくれるのかな、とかいろいろ考えています。
今、目の前のことを全力で取り組む
『Dangerous Key』の歌詞の中で<今がラストチャンス 変われる背中を押そう>という歌詞がありますが、これまでアーティストとして成長されている中で、チャンスでも怖いな、と感じられることはたくさん経験されたと思います。それを乗り越えるために、どういうことを心がけてこられましたか?

岩橋玄樹:不安ってなくなるものではないし、むしろ強くなっていくものだと思うんです。僕自身も、他の人からはそう感じられなくても、ライブ帰りの車の中で「もうちょっとできたな」と思ったりしますし、それがずっと続いている感じです。お芝居をやる時もそうですね。
だから僕は、今、目の前にあることを全力でやることだけ心がけています。日常だと寝る前に歯磨きをしっかりするとか。ささいなことかもしれないけれど、その場、その場で本当にそこだけ集中してやっています。
僕は表に出ている仕事をしているけれど、テーマや種類が違うだけで、不安なことや悩みごとは皆さんと一緒だから、弱さの部分を共有していけたらいいのかな、と思いますね。
歌い方に関しては、もう1曲収録されているナンバー『Find A Way』とだいぶ変えられたそうですね。2曲を聴くと、『Dangerous Key』はすごくソリッドに感じられます。
岩橋玄樹:ポップスを歌うときって、メロディーがすごく上下するから、歌いにくいこともあるんですよ。でもロックは頭からずっと最後まで、一気に突っ走る感じですよね。
逆にラスサビで最後のフレーズも声がかすれるぐらいがかっこいいし、自分に合っているのかな、と思いました。声が枯れているくらいの方が、ロックの曲は自分の中で歌いやすいんですよね。
ロックだと、渋みも味となりますよね。
岩橋玄樹:僕が勉強している海外のロックバンドの人たちは、もちろん綺麗な歌声だけど、シャウトしている感じがすごくかっこいいので。そういう声を作りたいなと思いますね。その方が思いをぶつけられることができるので。
この曲を歌ってみて、表現方法も広がりました。これはまだマイルドだけど、もっとハードな感じも、逆に少し柔らかい感じもできると思いますし。これからですね。新しいスタートラインに立っているけれど、自分の中ではまた次へつながるステップという感じです。
『Dangerous Key』は曲の終わり方も、余韻を残すというか、続きがあるような感じでした。
岩橋玄樹:そうですね。制作中にいろいろアレンジしていく中で、マイナーキーとメジャーキーで2つ比べて作ってみたりして、「ファン的にはこっちの方がいいよね。でも新しい感じを見せるんだったら、こっちのちょっとマイナーな感じでいった方がいいのかな?」といった部分を話したり、MVの終わり方もこだわって、何度も「こっちの方がいいかな」と話し合って作りました。
確かに『Dangerous Key』は光が一方的に当たるだけではなく、表情がすごく多様な曲ですよね。

岩橋玄樹:そこは結構こだわりました。作詞の部分に関しては、レコーディングブースに入った時に、実際にその場で変えたりもしましたし。
特に変えられたところを教えていただけますか。
岩橋玄樹:例えばラップのところでバックコーラスで<yeah!>といった部分があったりするんですけれど、音楽を普通に聴く方は、おそらく後ろの音として捉えていると思うんです。でもよく聴くと一つ一つ言葉を言っていて、「このワードにしたい」と変えました。
かなり細部の言葉にこだわられた、と。
岩橋玄樹:バックコーラス的な部分で、歌詞には載っていないんですけれど、変えたりしました。そういう後ろのトラックも注目して聴いてもらえるとうれしいです。
『Dangerous Key』メッセージ性ももちろん強い曲ですが、一塊の音楽としてもっともっと奥深く楽しめるんですね。
岩橋玄樹:そうですね。デモがあるけど、そこからレコーディングしてアレンジして、曲がどんどん変化していく過程を見るのがやっぱり楽しいです。
まだ開いていない、その先へ

私たちの媒体は「Lotus」という名前で蓮という意味なんですけれども、この『Dangerous Key』を植物や花に例えると、何だと思われますか?
岩橋玄樹:花は自分が出演したドラマ(2025年7月期ドラマ『恋愛ルビの正しいふりかた』)でたくさん覚えたんですよ。ただ花言葉まではちょっと覚えていなくて。(花図鑑を見て)さっき、いいのがありましたね。「源平小菊」、花言葉は「遠くから見守ります」みたいです。
「遠くから見守ります」素敵な花言葉ですね。
岩橋玄樹:なぜ「遠くから見守ります」なのかというと、『Dangerous Key』のMVに出てくるフクロウが影響しているんです。このフクロウという存在も、自分の中でメインになっていて。フクロウってじーっとしているんですけれど、360度周囲を見渡していて、遠くから見守っていて。
すごいスピードで獲物を捕らえるんですが、飛ぶ時には一切音がしないんですよ。静かに獲物を捕らえて、でも遠くから客観的に何事も見られるところが、かっこいいなと思いました。できれば僕も、そういう人間になりたいです。
飛ぶ時に音がしないというのは、一番怖い気がします。
岩橋玄樹:そう、すごく怖いですよ。
でもそれだけフクロウは存在感があったんですね。
岩橋玄樹:MVの撮影では鷹や違う種類の鳥が来ていたんですけれど、一番オーラがあったのがフクロウでした。腕に乗っていて至近距離で目が合った時は、本当に怖かったです。でも、だからこそ「俺はこいつになる」って思いました。
何種類かの鳥が候補にあったのですか?
岩橋玄樹:撮影の時は何羽か来ていて、いろいろ挑戦したけれど、やっぱりフクロウが一番じーっとしていましたね。ちょっと自分がハリーポッターになった気分でした(笑)。
結構、重量がありそうですよね。
岩橋玄樹:そう結構、重いんですよね。腕がピクピクして、筋肉痛になりましたし。
MVの岩橋さんは落ち着いた顔をされていて、フクロウを従えている感じがすごいなと思いました。
岩橋玄樹:後ろから来るシーンで、腕に止まるタイミングを見ないといけないし、結構広げたら羽が長いので、僕とぶつかりそうになるんです。あと、スローモーションで撮っていて、まばたきをしてはいけないから、すごく大変でした。
撮影ではそんな苦労があったんですね。そして『Dangerous Key』に収録されているもう1曲『Find A Way』は、サビに向かって広がりを感じさせる爽快なナンバーですが、この楽曲を選んだ理由を教えていただけますか。
岩橋玄樹:『Dangerous Key』が少しロック寄りの曲だったので、カップリングはもう少しバラードでいくか、自分の前回のアルバム作品のバイブスを残しつつ、かつ少し新しい感じの雰囲気でいくかといろいろ悩んだんです。それでロックテイストだけど、結構ポップス感が多めというか。みんながライブとかで歌えるような楽曲がいいなとなって。
最初に<Genki!Let’s Go!>と始まるのもアドリブで、レコーディングの際、その場で入れたんですよ。こういった元気でポップスの要素が入った曲と対比できたらいいな、という思いがありました。
今回の『Dangerous Key』はご自身にとって、どんな扉の鍵を開いたと思われますか?
岩橋玄樹:どんな鍵が開いたかな……? おそらくまだ扉は開いていないけれど、新しい鍵穴に鍵を差し込んだ段階ぐらいですね。これからみんなと一緒に、その本当の扉を開けるための曲じゃないかなと思います。
まだ鍵を差したばかりで、これからファンの皆さんと作っていく、ということですね。
岩橋玄樹:何事もいつか終わりは、必ず来るじゃないですか。だからその時に振り返って「これが鍵となっていたんだな」と感じることができたらいいな、と思います。

PHOTO Kei Sakuhara
衣装
〇マルチカラーツイードニット/manana suerte
〇ウェーブ配色透かしカーディガン/VLOLETTA
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