黒川塾96 人気声優の三森すずこ氏が語り尽くす神イベに潜入！
RE：START
6月9日、エンターテインメント界の風雲児、黒川文雄氏主催の勉強会、黒川塾96が開催された。テーマは「RE：START ゲーム、メタバース、AI、 声優、フェイクニュース…様々な課題に、ちょっとだけ首を 突っ込んだり、突っ込まなかったりする… 12周年記念 感謝の会 」と題して、スペシャリストたちが集結。
黒川氏は音楽、映画、ゲームなどの業界で数々の実績を積み、人脈を築いてきた実力者ということで、とても前向きで、とっても深い、最新情報万歳の1時間半となった。
登壇者はバンダイナムコで多くのプロダクツを生み出してきた小山順一氏、Unityの元シニアエバンジェリストの小林信行氏、映画ジャーナリストの吉田武氏。
中でも注目度が高かったのは、後半に登壇した声優の三森すずこ氏。
実力派の人気声優がいかにして生まれたのか、意外な話に観客は聞き入った。
前半はゲーム業界のお金の話
スタートは黒川氏。スクエアエニックスが221億円の特損を出したというニュースに。バンダイナムコで多くのプロダクツを生み出してきた小山順一氏が語り出す。
小山氏は東京ゲームショウの目玉イベントを例にわかりやすく解説した。「ゲーム大賞の20タイトルくらいのうち、新規タイトルは3つ程度。」「どのタイトルも開発費がかかっていて、新規参入しても大賞に選ばれることはない。」「我々の利益の源泉は過去タイトルだ」と発言する大手ゲーム会社の役員もいる。
一方で可能性を秘めているIP、いわゆる知的財産の話題も出た。「任天堂さんあたりはIPを上手く活用して事業化している」任天堂はポケモン、マリオ、ゼルダなどIPが豊富で、確かに商売上手だ。
三森すずこ氏は幼少期から表現力豊かだった
今回の黒川塾は2部構成で、後半は声優の三森すずこ氏のトークで盛り上がった。黒川氏と三森氏はご親戚とのことで、幼少期から知るふたりは仲良し。
そしてとても貴重なエピソードを聞くことができた。三森氏の才能を最初に感じたのは、黒川氏自身の結婚式での出来事。幼稚園児だった三森氏はそこで歌を披露して、黒川氏は感動したそうだ。
「すでに表現力は豊かで、可能性を感じていました。」
その時の映像も残っているといい、いつか必要な時に提供したいと黒川氏。小学校1 年生でバレエを始めた三森氏は、中学校でミュージカル部へ。
宝塚音楽学校を受験するまでにのめりこんだ。結果は最終試験で不合格。
その後、帝国劇場でミュージカル俳優デビュー。
ミュージカル俳優からどう声優になったのか
ブシロードの木谷高明氏が舞台を観劇したことから始まる。黒川氏は当時、ブシロードに在籍しており、木谷氏を舞台に誘ったとのこと。のちにブシロード傘下の声優事務所へ移籍し、今に至る。
そこからの活躍はミルキィホームズ、ラブライブ！と人気声優の仲間入り。ラブライブ！の声優ユニット『μ’s』（ミューズ）でNHK紅白歌合戦にも出場。人気を不動のものとした。
声優である三森氏が、音声生成AIをどう思っているのか、黒川氏から質問を受ける。いずれはボーカロイドなどが声優の仕事を奪うと懸念されている音声生成AI。
その回答が注目されたが、、意外にもスーパーポジティブな三森氏の回答に観客が沸く。三森氏の話を聞いていて、AIはひとの仕事を奪うどころか、ひとがあって成り立つ技術。
他の登壇者たちも同じ考え方のようで、その後、次々とアイデアが出て面白かった。
三森すずこ氏の今後の活躍にも期待。
TEXT いしかわ まさゆき(きっ舎)
PHOTO Kei Sakuhara
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