インタビュー

【インタビュー】“この番組にはウラがある”。映画「プロジェクト・カグヤ」でW主演を務める荒牧慶彦と植田圭輔が語る、互いへの信頼と映画の見どころ

【インタビュー】“この番組にはウラがある”。映画「プロジェクト・カグヤ」でW主演を務める荒牧慶彦と植田圭輔が語る、互いへの信頼と映画の見どころ

恋愛リアリティーショー×ミステリーという異色な掛け合わせで新たなジャンルを確立した映画『プロジェクト・カグヤ』が10月31日公開される。先の読めない展開にどんどん引き込まれていく本作。Lotusでは今回はそんな作品でW主演を務める、荒牧慶彦と植田圭輔の二人にインタビューを敢行し、本作の魅力に迫った。“この番組にはウラがある”、恋愛リアリティーショーに隠された狙いとは――。このインタビューを読んで、ぜひ劇場で答え合わせをしていただければ幸いだ。

一緒に芝居をやれてよかった、信頼し合う二人

映画を拝見させていただいて、率直に面白い!と思いました。恋愛リアリティーショー×ミステリーという掛け算はありそうでなかったジャンル、お二人は、最初に本を読んだ際、どのように思われましたか?

荒牧慶彦(以下、荒牧):本当に面白い作品だなと思いましたし、読む時には自分の役がどういうセリフを言うのか注目するんですが、冒頭は全然喋ってないなと(笑)。後半から捲し立てるというか、前半はミステリアスキャラだったので、そういうところにも注目しつつ、こういう展開になっていくんだなとドキドキしましたね。

植田圭輔(以下、植田):おっしゃっていただいたように、恋愛リアリティーショーという入口から異なる部分にかけ合わさっていって、強いメッセージ性を感じましたね。人間の醜い部分、本質に近い部分に着眼点を置いている作品でもあるので、現在発表されている内容だけでは、どう物語が展開していくのか分からない。分からないと思わせたほうが勝ちだと思っているので、観ていただいて「そういう物語だったんだ!」と皆さんに思っていただける作品になるんだろうなと本を読んだときには思いましたね。

お二人が演じる、赤橋 湊人と鳥海 蓮はどこか狂気を隠しながら物語に寄り添っていた印象もあったんです。目線や仕草に見え隠れする狂気さがあった。役を作る上で、お二人はどのようなところにポイントを置きましたか?

荒牧:僕は、ミステリアスな役どころだったので、目線だけで何を考えているのか見せることが出来たらいいなと考えながら演じていましたね。

植田:僕は意外とナチュラルに作っていきましたね。どちらかというと、テレビマンでディレクターという役どころだったので、ただただ普通に番組を作る人間として立ち回っていました。

なるほど。蓮からもミステリアスな空気を感じたんですが、植田さん自身はフラットに演じられていたんですね。

植田:いい意味で、荒牧さん演じる湊人と対になる存在なので、彼がそっちに振り切ってくれるのであれば、僕はあまりやり過ぎないほうがいいだろうと、そのバランスは監督とコミュニケーションを取りながらやっていきましたね。

辛い過去を背負うお二人の役、感情のコントロールがすごく難しいのではないかと拝見しながら思っていたんですが、その辺りはいかがですか?

荒牧:抑えて、抑えてクライマックスに向けて感情を解放していくことは意識していましたね。冒頭で、少し感情的になるシーンはあれど、感情のギャップを見せることが出来たらいいなと思っていましたね。

その感情の解放が功を奏していると思いました。素人目で大変恐縮ですが、荒牧さんってミステリアスな役がぴったりだなと…。

荒牧:あはは(笑)。過去にもミステリアスな役は演じたことがありますけど、ミステリアスな役って、どうしても感情の爆発が後半に待っているんですよね。その部分は舞台でも映像でも似ている部分があるなと思います。

では、役作りの上で迷うことはなかった。

荒牧:そうですね、なかったです。

植田:その点だと僕も全くなかったです。割とありのままで撮影中も過ごしていた感じ。それこそ、和田聰宏さん演じるプロデューサー役の伊原とずっと一緒のシーンが多くて、和田さんのアドリブに乗っかって演じている、役を介して会話を楽しんでいる感覚が強かったり。みんなの前で話す時も湊人と二人で話す時も、割とナチュラルにやっていた気がします。

和田さんといえば、演じるプロデューサーの伊原は最後の結末を知らず、物語が幕を閉じてしまいますよね。伊原は事の結末を知ってなんと言ったのだろうと個人的には気になりました。

荒牧:確かに(笑)。予算を組んで番組を作ってくれたのにね。

植田:なんて言うんでしょうね(笑)。気になりますよね。蓮は会社を辞めたのかな(笑)?

(笑)。お互いの演技の印象や感想についても教えていただけますか?

荒牧:彼の演技は安定感しかないですよ。感情的になって涙を流したいと思った時があったんですが、映像作品はどうしても外の音の影響だったりで、せっかく気持ちを作っていてもNGになることが結構あるんですよ。そこから再び感情を起こす作業って大変ではあるんですけど、彼は僕しか映ってないシーンなんだけど、少し前のシーンから付き合ってくれて僕の感情を起こしてくれる。真摯に向き合ってくれるから、ありがたい相棒でしたね。

植田:逆も同じですよ。自分もやるし、やってくれるしという助け合いというか、相乗効果で上がっていくことがお芝居のいいところだと思う。そこに演じる人間のエッセンスが乗っかってくる、全員がプロフェッショナルで言わずともやれる人がお芝居をやる上で好きなので、そういう感覚が何年経っても廃れず、むしろアップデートしていっていると思わせる彼の演技は素晴らしいなと思います。一緒に芝居をやれてよかったなと思いましたね。

和気藹々とした雰囲気で撮影

若い世代が集まった現場だったとも思いますが、撮影中に印象的だった出来事はありますか?

荒牧:現場はとても和気藹々とした雰囲気でしたね。千堂役の久保田悠来さんがとてもユーモラスな方で、自分のシーンが終わって旅館に帰れるとなっても最後まで現場に残ってみんな芝居を見て、少しちょけたりして笑わせてくれたりとか(笑)。ミステリアスな現場ではありましたけど、カメラが回るまでは大爆笑をしながらやっていました!

いいですね。ちなみにお二人が視聴者だったら、恋愛リアリティーショーの参加者の中で誰を推しますか?

荒牧:僕は、水石亜飛夢演じる、李 ハジュンかなあ〜。

植田:確かに、シンプルにカッコいいもんな〜。

荒牧:でも、プロフィールは金欠社長なんだよな(笑)。

植田:でも金欠感は出てなくて、ゴリゴリのIT社長な感じ出てるよね(笑)。でも、お金に目が眩む役ではある。僕は、ロータスは可愛いなと思いますよ。

パース・ナクンさんが演じられた、神澤ロータス。

植田:感情的なんだけど、一生懸命喋っているのが可愛いなって思います(笑)。彼の役は一番真剣に恋愛リアリティーショーに参加していると見せかけて……なんですけどね!

確かに、ロータスは物語のキーマンですよね。

植田:そうなんですよ!

花に例えるなら、黒い薔薇

ここでLotus恒例の質問をさせてください。Lotusには蓮の花という意味が込められていて、いつも作品を花や植物に例えてもらっているんですが、『プロジェクト・カグヤ』を花や植物に例えるなら、何になるでしょうか?

荒牧:やっぱり、黒い薔薇!

植田:分かる! やっぱり薔薇系だよね。棘がある感じするもんね。

荒牧:裏もあるしね! 

植田:黒い薔薇が一番正しいのかもしれないね。

荒牧:ハイビスカスではないもんな(笑)。

植田:それは絶対違うね! これは絶対に薔薇だね!

荒牧:恋愛リアリティーショーって薔薇のイメージがあるし。復讐の薔薇。

狂気の裏にある愛もこの作品のテーマなのかなと。

荒牧:確かに! そう考えると、やっぱり黒い薔薇がしっくりくると思います。

ありがとうございます! 最後に視聴者の方に向けてメッセージもいただきたいです。

荒牧:ファンの方々は、恋愛リアリティーショーの映画ってどんな映画なんだろうと思っていると思うんですけど、予想出来ない展開が待っていると思うので、そのどんでん返しを楽しみにしていただきたいです。恋愛リアリティーショーに参加している我々を楽しみつつ、怒涛の展開を楽しんでください!

植田:華やかさもありつつ、観たことのない設定の物語になっていると思いますし、後半にかけての部分が僕は好きなんですよ。誰しも人間には隠していることがあるし、表があれば裏もあって、光があれば影もある。そういう生々しい部分も描けているのかなと思っています。あとは、単純に人を想うという部分も垣間見ることができると思うので、すごく人間らしい作品だなと思っています。多角的に楽しめる映画に仕上がっていると思うので、ぜひ劇場でご覧ください!

本当に人間らしさが出ている作品ですよね。

植田:確かに、そうですよね。お金、富と名声、というキーワードから最終的に人間の裏の顔を炙り出す感じもあると思うから、そこも面白いですし、ここでは明言を避けますけど、廣野凌大って感じですよね(笑)

TEXT 笹谷淳介

PHOTO Kei Sakuhara

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映画情報

『プロジェクト・カグヤ』

2025年10月31日(金)グランドシネマサンシャイン池袋他 公開

あらすじ

かぐや姫と結婚できるのは誰…!?

ヒロイン「かぐや姫」と結婚できる権利をかけて男たちが競い合う…! 婚活リアリティーショー「PRINCESS KAGUYA」に参加した、職業も年齢も様々な男たち。

その参加目的は様々。売名、金目当て、本気の婚約者探し…。かぐや姫の出す「お題」に合わせて競い合う男たちだが、かぐや姫の正体を知った時から様子が変わり始める。

この番組には参加者に知らされていないウラがある―!!

[配給]ムービック
[制作プロダクション]ホリプロ
[製作]「プロジェクト・カグヤ」製作委員会

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