今年の冬を彩る、4つの愛の物語。あなたの心を温める、至極のラブソング

FIVE NEW OLDのデジタルEP『Forever is You EP』が11月26日にリリースされた。

今年3月のベストアルバムを皮切りに結成15周年のワンマンツアーを終え、新たなフェーズへと突入した彼らの最新作は、この冬を彩る全4曲が内包されている。

〈You said Sayonara〉と鍵盤の旋律とともに幕を開ける本作、1曲目の『Sayonara (feat. Eminata)』では、フィーチャリングに神奈川県逗子出身のソウルポップアーティストEminataを迎え、冬の情景を想起させながら切ない感情を歌う。続く、『Smile』では、ホーンセクションが煌びやかに鳴り響き、彼ららしいソウルフルなサウンドが耳に届く。

曲のラストで〈きっとまた笑えるさ〉とリスナーの背中を温かく押すと、『Forever is You』では、語りかけるようにHIROSHIが“永遠”について歌う。そしてラスト『Happier』では“幸せ”についてーー、

これは完全に私感であるが、このEPには数多の“愛”が詰め込まれているように思う。『Sayonara』に込められたのは、終止符が打たれた愛の感情、『Smile』には、悩みを抱えるすべての人間に矢印を向けた愛情、『Forever is You』には、移ろいゆく世界の中で最後まで“あなた”と添い遂げたいと思う愛の感情、『Happier』には、ただ純粋に“あなた”が好きなんだという気持ち。４曲に全てに愛と数多の物語が詰め込まれ、我々の心を温めてくれる本作。冬という季節、人肌恋しいこの季節がやってくると、数多の思い出とともに過去がフラッシュバックされ、良くも悪くも人間の心をセンチメンタルにしてしまうが、そんな感情に寄り添い、希望の光を見出してくれるのが今作『Forever is You EP』。

過去の後悔も良き思い出も、全てを肯定してくれるサウンドとHIROSHIの筆致で紡がれたリリックの数々なのだと思う。

Forever is You

もちろん“永遠”なんてものは存在しない。けれど、日々移ろいゆくこの世界の中で自分が確かにあの時、感じた感情は大事にしてもいいし、信じてもいい。世界が移ろえば、自分の感情も変化する、そんな至極真っ当なことを彼らはこの４曲に込めたのだ、と私は解釈する。

2025年冬、彼らの音楽を介した愛のギフトをその耳で聴いて、あなたは何を感じ、何を思うのか。FIVE NEW OLDの音楽は、きっとあなたの心を温めるはずだ。

TEXT　笹谷淳介

FIVE NEW OLD・HIROSHIミニインタビュー

「Sayonara feat. Eminata」は冬にぴったりの素敵な楽曲ですが、どういった想いを込めて制作されましたか?

HIROSHI：Sayonaraのデモが生まれた時、Wham!の「Last Christmas」のような、曲調は明るいのに、歌詞は切ないイメージが浮かんできました。大切なのにどうしようもなくて、すれ違いの中でこぼれ落ちてしまった感情を描けたらと。ラブソングとして一方からの視点ではなく、双方のアングルが欲しいなと思っていたので、以前から好きだったEminataにお願いをしました。楽曲の世界を一緒に広げてくれて、想像以上の仕上がりです。

楽曲の冬の雰囲気にちなんで、クリスマスプレゼントにもらいたいプレゼントはありますか。

HIROSHI：これといった欲しいものっていうよりは、クリスマスカードですかね。なるべく文字も少なくていいです。その方が気持ちが伝わってくる気がします。

媒体名であるLotusには蓮の花という意味が込められているので、そちらにちなんで「Sayonara (feat. Eminata)」を花や植物に例えるとどんなイメージになりますか。

HIROSHI：カスミソウです。「感謝」や「清らかな心」という花言葉があるそうです。白い息に混じった儚くて優しい言葉のイメージかな。